第13回「経済・財政・金融を読む会」

第13回「経済・財政・金融を読む会」

みなさま。今年も後わずかとなりましたが、第13回経済・財政・金融を読む会を来年の1月21日(土)に開催しますので、ご案内させていただきます。

ロシアによるウクライナ侵略もあって、今年の世界は記録的なインフレに見舞われました。欧米(ユーロ圏は10%台、米国は8%台)に比べると、日本のインフレは3%台と低い水準にあるとはいえ、電気・ガス代や食料品の相次ぐ値上がりが家計を直撃しています。長きにわたって低インフレに悩まされ「デフレからの脱却」が課題とされてきたことから見ると、驚くべき変化が起こりました。世界的なエネルギー資源と食料品の価格高騰がインフレの共通の原因ですが、欧米では労働力不足による賃金上昇が物価を押し上げているのに対して、日本では急激な円安がインフレを加速しています。

それでは、現在のインフレは今後どうなるのでしょうか。エネルギー価格が落ち着いたり利上げによる不況が到来するにつれて鎮静化するという予測がある一方で、労働力不足が続いたり「脱グローバル化」(米中対立によるサプライチェーンの再編)によるコスト上昇がインフレを長引かせるという予測もあります。あるいは資本主義は、低成長・低インフレ・低金利の局面を脱して、高成長・高インフレ・高金利の時代に戻るのでしょうか。

インフレの問題を通して現代の資本主義の行方を探ってみたいと思います。テキストとして、渡辺 務『世界インフレの謎』を取り上げます。この本はベストセラーになっていますが、問題点を分かりやすく整理しています。オンライン形式での開催となりますので、ぜひご参加ください。(白川真澄)

第13回経済・財政・金融を読む会

  • 日時:2023年1月21日(土) 13:30~16:30
  • テキスト:渡辺 務『世界インフレの謎』(2022年、講談社現代新書)
  • 報告:金子文夫さん
  • 参加費:無料

オンライン形式で行いますので、参加をご希望の方は下記のボタンよりお申し込みをお願いします。

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