ドイツ G8 サミットの対抗行動について (事前情報)

投稿日時 2007/5/29 18:12:57 | トピック: G8ドイツ(2007年)

世界社会フォーラム連絡会の大屋さんからのG8報告を転載します。

 2007年6月6日から8日にかけてドイツのハイリンゲンダムで、G8サミットが開催される。これは、日本をはじめ、アメリカ、カナダ、イギリス、フランス、イタリア、ドイツ、ロシアの八カ国の首脳が集まり、政策協調を行う会合である。これらの八カ国は世界人口の13%しか代表していないが、世界経済の三分の二を占めている。

 このG8サミットに対しては、先進諸国の首脳たちが、いかなる国際的な民主的手続きも経ることもなく、世界秩序の方向付けを恣意的に発表している場である、との批判が近年おきている。2001年のジェノバ・サミットでの抗議行動は記憶に新しいが、今年のサミットでも、ドイツの社会運動を中心に10万人規模の活動家がドイツに集まり、サミット開催前の6月2日より8日にかけてハイリンゲンダムに近いロストックを中心に、対抗行動を企画している。


 この対抗行動は、大別して次の三つの行動提起が結びついている。

(1)デモンストレーション
 サミット開催期間中、さまざまなデモが行われる。
 とりわけ、6/2および6/7には、統一デモが行われる予定であり、下記?と?の行動に分かれていた諸団体が共同すると予想される。

 ただし、6/7については、ドイツ連邦警察はロストックを含むサミット開催地全域でのデモ禁止令を通達しているが、デモ主催者側は、この日のデモ行動を実施する姿勢を示している。

(2)オールタナティブ・サミット
 6/5?6/7にかけて、G8に対抗するオールタナティブ・サミットが開催される。130団体近くが参加し、さまざまなワークショップやパネルディスカッションが企画されている。ここではG8の提起する政策方針を批判し、オールタナティブとなる政策が議論される。 

(3)サミット開催前後における路上封鎖
 抗議行動には、平和的な市民的不服従行動が含まれている。「G8をブロック」キャンペーンは、サミットでの方針への不承認を明示するものとなる。(警察当局は、この種の行動については弾圧するとの方針である。)

 実際には、これら三つの行動は主催団体が異なっている。しかし、ドイツの運動団体は、連絡ネットワークを構築し相互に情報交換する体制をとっており、互いの行動を妨げないという緩やかな合意がとられている模様である。

全体の日程は下記のようになっている。

?6/1    生活悪化に反対する欧州行進、亡命者によるキャラバン、自転車キャラバンなどがロストック近郊に到着、Bombodromの占拠。
6/2 国際デモ
    音楽と芸術によるデモ(?6/3)
6/3 「農業の日」
    オールタナティブ・サミット開会式
6/4 「移民の日」
6/5 「軍事主義に反対する日」
    オールタナティブ・サミット(初日)
    ラーゲ空港の封鎖
    キャンプ場での文化企画(?6/6)
6/6 オールタナティブ・サミット(二日目)
    ハイリンゲンダムに向かう道路の完全封鎖
6/7 デモ
    オールタナティブ・サミット(最終日)
    ハイリンゲンダムに向かう道路の完全封鎖
    「音楽とメッセージ」コンサート

 なお、各行動の詳細については、次のサイトを参照されたい
。(ドイツ語のみのものが多い。)

(1)抗議行動全般についての情報提供
www.gipfelsoli.org
www.attac.de/g8
www.g8-2007.de
www.g8-germany.info
www.dissentnetwork.org
(2)デモ企画について
www.heilingendamm2007.de
(3)オールタナティブ・サミットについて
www.g8-alternative-summit.org
(4)路上封鎖について
www.block-g8.org
www.blockaid.org
(5)文化企画について
www.move-against-g8.de

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大屋定晴
世界社会フォーラム連絡会事務局



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