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最終回:〈ピープルの思想〉をめぐって
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花崎さんは、自分の使う「ピープル」という概念について石牟礼道子さんの言葉にそくして、以下のように説明しています。
「石牟礼さんは最近、深い宗教的思いを作品にこめているのですが、石牟礼さんの場合も、浄土真宗に近いけれど、より基層の、より底辺の虫や魚といっしょに生きてきた民衆の心の中にある宗教的な威厳、敬虔な感情というものに自分も帰依するというあり方に立っていると思います。天地自然に対する畏敬から出発しても、それもナショナリズムというかたちで、国家という力に結びつけて、他を支配する欲望を強化する方向と、石牟礼さんのようにごくごく小さなものの中に生きる思いや優しさ、威厳を見つけていく方向とがあるわけです。
私は、石牟礼さんのような民衆観、人間観に基づく精神のあり方、一人一人が真に民衆性に目ざめるあり方としてとらえ、『ピープルネスに生きる』という言葉で、世界のどこにでも通じる普遍的なあり方へつなぎたく思っています。日本の伝統的な宗教感情にしても、権力と結びつく方向と『ピープルネス』に向かう方向とにはっきり分かれると思います」(『ピープルの思想を紡ぐ』)。
第6回の「花崎講座」は、最終回ということもあり、花崎さんが、「価値理念」を担う「変革主体」として発見したこの、「ピープル」あるいは「ピープルネス」とは、なんであるのか、という問題を中心に、話していただき、討論していきたいと思います。
★なお、今回の参考書籍は次のとおりです。ぜひ読んでいらしてください!
『ピープルの思想を紡ぐ』(七つ森書館・2000年)
『田中正造と民衆思想の継承』(七つ森書館・2010年)
『天と地と人と』(七つ森書館・2011年)
※今回は最終回、打ち上げのための特別の飲み会を持ちます。
〈参加費1500円〉奮ってご参加ください!
■講師:花崎皋平さん
■日時:2015年 5月23日(土)16時半開場、17時開始
■場所:ピープルズ・プラン研究所会議室
■参加費:1,000円(PP研会員:700円)
■主催:ピープルズ・プラン研究所
*花崎さんのお話ののち、フロアを交えた討論と進めていきます。
※なお、本講座は連続講座です。