一度に読み解くセックスワークと人身取引
講師:青山 薫
ジェンダー(社会的につくられた性差)とセクシュアリティ(人の性的なあり方)の概念とそれをめぐる理論は、性差別を批判的にとらえ、その応用として、多様な人びとが多様なまま幸せを追求できる社会をめざすものです。
この講座はこの基礎に立ち、近年国連レベル、国家間レベル、そしてNGOレベルで大きく扱われるようになった国境を越える「人身取引」の問題と、自発的な性労働(セックスワーク)をする女性の移住について理解を試みます。ふたつの現象は相反するものではなく、いわば「グレーゾーン」でつながれた連続体の両極ですが、だからこそ、性を媒介にする仕事に従事する人びとの労働者としての権利を確保することが、当事者のエンパワメントのために必要だ、とこの講座は主張します。それは、「性」とは、「移住労働」とは、「力を得る」とは何かを具体的な社会的文脈のなかにおき、これらに関する私たちの「常識」を覆すことにもなります。建設的反対意見大歓迎。
● 日にち: 10月11日/11月15日/12月13日/1月31日←日にちが変りました。ご注意を。/3月14日←日にちが変りました。ご注意を。/3月21日←日にちが変りました。ご注意を。[全6回]
● 時間:第1回(10/11):19:00?21:00
第2回以降 :15:00?17:00
● 参加費:
通し参加 :会員/5,400円、非会員/6,600円
単発参加:会員/1,000円、非会員/1,200円
貧乏人<自己申告制>/800円
講師プロフィール
青山薫(あおやまかおる):社会学をするフェミニスト。ジェンダーとセクシュアリティ、性労働、移住労働、調査方法論、社会理論に強い関心をもつ。いろんな大学非常勤講師。国立女性教育会館など請負研究員。バイセクシュアル・シングルマザー。ピープルズ・プラン研究所共同代表。著書に『「セックスワーカー」とは誰か』(2007年大月書店)、Thai Migrant Sexworkers from Modernisationto Globalisation(近刊Palgrabe/Macmillan)。
各回内容
順序も内容も入れ替わることがあります。必要に応じて視聴覚資料を使います。
第1回 セクシュアリティの基礎知識・ジェンダーの基礎知識 [10月11日]
第2回 ケア労働・感情労働・性労働 [11月15日]
第3回 貧困の女性化・労働力の女性化・移住の女性化 [12月13日]
第4回 人身取引禁止動向とアメリカの影 [1月31日←日にちが変りました。ご注意を。]
第5回 グローバル・セックスワークと階級格差 [3月14日←日にちが変りました。ご注意を。]
第6回 「被害者萌え」から当事者主義へ [3月21日←日にちが変りました。ご注意を。]