2011年3月11日:生命流域主義の可能性――伊勢三河湾流域から考える


2011年3月11日・ピープルズ・プラン研究所ラウンド・テーブル

生命流域主義の可能性
   ――伊勢三河湾流域から考える


 「生命流域」という言葉を聞いたことがあるでしょうか? 川は上流から下流に向けて流れますが、これを単なる川の流れとしてとらえるのではなく、上流域と下流域・沿岸域の水と生命の循環という視点から見てみよう、という考え方のことです。

 工業化に突き進む下流域の経済は、上流の水を奪い、上流域の農林業を疲弊させ、里山を崩壊させ、湾岸の環境を破壊してきました。労働力も上流域から下流域に流出しました。その代わりに下流域から上流域にもたらされたものは、産業廃棄物など、都市住民が目にしたくないものだったのです。

 今回の発言者である大沼淳一さんは、伊勢湾・三河湾とそれに注ぎ込む木曽川をはじめとする河川の問題に長らく取り組んでこられました。その具体的な取り組みの紹介を通じて、「生命流域」とは何か、自然の再生と経済成長の関係はどうなるのか、といった問題について、ともに考えたいと思います。ぜひお集まり
ください。

◆日時:3月11日(金)18:30?
◆場所:ピープルズ・プラン研究所会議室
◆参加費:500円

<発言者>
大沼淳一さん

<プロフィール>
 名古屋在住。かつて愛知県環境調査センター主任研究員として川・湖・海などの水質・プランクトンなどに関する調査研究に従事。同時にセメント公害や産廃問題、公害輸出問題などで被害住民を支援する技術者として活動。名古屋オリンピックや愛知万博に対する反対運動、野宿労働者救援運動などにも参加。「みたけ・500万人の木曽川水トラスト」監事、高木仁三郎市民科学基金の選考委員なども務める。昨年10月に名古屋で開かれた生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)に向けては、「生物多様性条約市民ネットワーク」運営委員として活躍した。

<参考文章>
CBD市民ネットポジションペーパー生命流域作業部会からの提言

大沼淳一「環境および科学技術についてのオルタナティブ」『季刊ピープルズ・
プラン』50号
大沼淳一「生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)で起きたこと、見えたこと」『季刊ピープルズ・プラン』52号

<主催・お問い合せ先>
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