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対象モジュール | 論説 |
件名 | アラブ世界の民衆蜂起――チュニジアからエジプトへ/福田邦夫 |
要旨 |
- Re: アラブ世界の民衆蜂起――チュニジアからエジプトへ/福田邦夫
- 投稿者: baba 投稿日時: 2011/2/25 14:57
- 現代グローバリゼーションというのは一種の劇薬であると思いました。グローバリゼーションや民営化、それによって一時的に上昇するGDPは国を劇的に変え、発展途上国からの先進諸国へ至る近道のような気がします。
しかし、同時に薬は副作用をもたらすものです。今グローバル化、民営化の副作用を理解して処方する体制が整っているのでしょうか。それともあえて副作用を言わずに処方しているのでしょうか。
私はその劇薬だけに頼っていれば大丈夫と多くの人が信じているし、信じ込まされているという風に見えます。
国を良くするとなった時に経済発展と経済成長率の上昇がすべての目標となっているこの状況は最近の医療の倫理的な問題と似ているように思えます。
人の治療においても延命するためにただひたすら治療し、パイプだらけになってでも生かすことが本当にその人にとっていいことなのか、死なせないことを追求するのが本当にその人にとっての幸せなのか。そこには絶対の正しい答えはありません。しかしその人が納得して死んでいけるような選択肢を提示できている状態が唯一の答えなのではないかと思います。
そのことと経済発展・成長率の上昇がすべての目標となっていることはよく似ているように思えます。
IMFは国の在り方の絶対的な正解は経済成長の上昇しかないと言っているのです。その選択肢を提示していることが間違いだとは言いませんが、他の選択肢を提示できていない世の中がおかしいのだと思います。
だから、多様なあり方を国にも求めていかなければなりませんし、多くの国民もそのことについて考えていかなければなりません。そういう時代に入っているのだと思いました。
そして国民全体に共有される目標が生まれたとき、その目標を達成させるために様々な学問や指標を導入していくべきだと思います。そのための経済学でありGDPであると思います。