木下茅=ピープルズプラン@ロストックです。
大屋君が先に帰国したので、G8闘争最後の報告をします。
私は基本的にシンポジウムなどには一切でず、デモや阻止行動をまわって、現場の活動家の話を聞くことに専念しました。率直にいって団体間を問わず、シンポジウムに出ているのは年配の方で、直接行動に出るのは若者、といった構図があることがわかりました。ですから、「ブラックブロック」とは何か、を知ることを含めて、反G8行動で顕在化する若者の運動の実相を知るには、とにかく足でかせぐしかないということを実感しました。
さて、今日闘争の主催者から聞いた話で最も感動的だったのは、2日の「暴動」と労働組合のことです。当初からこのG8の闘争に参加することを決定していた大労組はIGメタルなど3組合だけでした。ところが、2日の警察のあまりにひどい弾圧を受けて、それに怒った20の組合が警察の弾圧に対する抗議声明を出し、参加をよびかけ合流してきました。しかもその20の組合のなかに警察組合も含まれていました(主催者の一人に聞いたら、「なんでかよくわかんないけどねえ」と言っていました)。このようにあまりにも獰猛な弾圧に対して激怒した労働組合が参加するというのは、1999年のシアトルの再現といえます。
全体としてドイツの若手の活動家の今回の行動についての評価は「こんなに成功するとはおもわなかった」というものでした。今日スタッフたちと一緒に全体の総括映像をみていましたが、みな、自信に満ち溢れ、会場は笑いと歓声に満ち溢れていました。
加えて、そうしたなかで痛感したのはドイツアタックが果たした役割です。「ディセント」などのラディカルな活動家も、ドイツアタックがラディカルからNGOまで幅広く架橋していくうえで中心的や役割を果たしたことを評価していますし、2日の「暴動」を受けて、アタックがブラックブロックと公式の統一行動をとらなくなったあとも、それでもアタックの個々人の活動家たちの多くは直接行動に勇んで参加していました。こうした公式と非公式を使い分けた柔軟な戦術をドイツアタックがとっていること、そこにアタックの意義があるんだなあということを強く実感しました。
以上
2007/6/10 23:49:50
投稿者:toshi
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