プロレタリア文学とこの時代
発言:栗原幸夫
応答:池田浩士
彦坂諦
日時:2009年3月14日(土)18時開始
参加費:500円
場所:ピープルズ・プラン研究所・会議室
http://www.peoples-plan.org/jp/
地図→http://www.peoples-plan.org/jp/modules/tinyd1/index.php?id=5
〒112-0014 東京都文京区関口1-44-3信生堂ビル2F
Tel:03-6424-5748 Fax:03-6424-5749 ppsg@jca.apc.org
主催:戦後研究会(ピープルズ・プラン研究所内)
協力:文学史を読みかえる研究会
文学をとおして戦争と人間を考える会
昨秋の米経済危機を引き金とする不況の波で、現在も大量の失業者が生み出されている。そもそもここ数年の新自由主義経済の状況下、貧困・格差の拡大が盛んに論じられてきた。ワーキングプア、ネットカフェ難民などが注目される中、小林多喜二の『蟹工船』がブームになったと報じられた。『蟹工船』ブームとは、現代社会へのプロレタリア文学「復活」を意味するのだろうか。
『プロレタリア文学とその時代』の著者であり、戦後研究会発起人の一人でもある栗原幸夫さんをお招きし、プロレタリア文学と「この時代」について考えたいと本集会を企画した。
1971年に平凡社から刊行された同書は、「政治の優位性」論への批判を軸に、プロレタリア文学運動を構造的に解明した労作である。同書の観点からすれば、小林多喜二に代表されるプロレタリア文学運動は、弾圧による以上に自壊していったのだ。つまりプロレタリア文学研究とはプロレタリア文学運動批判とならざるをえなかった。そのようなものが「復活」したとして、それは歓迎すべき事態ではないことになろう。だが一方で、現在のプロレタリア文学再評価は、貧困生活を忠実に描いている点に着目するなど、新しい読み方も提起している。果たしてプロレタリア文学は「この時代」とどう切り結んでいるのだろうか。
栗原さんとともに「文学史を読みかえる研究会」に参加し『プロレタリア文学とその時代』の解説も担当した池田浩士さん、「文学をとおして戦争と人間を考える会」の彦坂諦さんのお二人に応答していただき、議論を深めていきたい。プロレタリア文学の困難と可能性を改めて確認し、この時代とこれからの時代になすべきことを構想できる集まりにしたい。参加をお待ちしています。
栗原幸夫:1927年生まれ。プロレタリア文学研究、評論家。アジア・アフリカ作家会議、べ平連運動、反天皇制運動などに参加。主著に『プロレタリア文学とその時代』(インパクト出版会から増補再刊)、『歴史の道標から』(れんが書房新社)など。
池田浩士:1940年生まれ。大学教員。主著に『ルカーチとこの時代』(平凡社)など。インパクト出版会から「池田浩士コレクション」を刊行中。
彦坂諦:1933年生まれ。作家。主著に「ある無能兵士の軌跡」シリーズ(全9巻・柘植書房新社)など。現在、「文学をとおして戦争と人間を考える――彦坂諦とともに『戦争文学』を読む、連続講座」(同会主催)の講師を務める。
2009/3/6 10:57:31
投稿者:事務局
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