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帝国の危機の中での「チェンジ」と「政権交代」
――どんな争点をだれがつくるかが勝負をきめる
武藤一羊(ピープルズ・プラン研究所運営委員)
2009年7月8日記
バラク・オバマが「チェンジ」を訴え、米国の建国の精神を呼び覚ます魅力的な弁舌の力で、何百万の草の根のアメリカ人の心を揺り動かし、大方の予想を裏切って当選し、アメリカ大統領に就任してから半年余が過ぎた。
続きはこちらで・・・
※この原稿は『市民の意見』No.115(2009/8/1発行)に掲載されたものです。『市民の意見』編集部の許可をいただき、ニュース発行を待って本サイトに掲載しました。
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【今月のお薦め/つるたまさひで】
『夜明けのオバマ』に触発されて
2009年7月20日
テッサさんが岩波の『図書(2009・7)』に『夜明けのオバマ』という短いエッセイを書いている。このエッセイに触発されてオルタナティブについて考えた。つづきはこちらで…
今年6月30日を期限として、米軍はイラクの都市部から撤退することになってい
ましたが、その実態はいかに?
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名ばかりのイラク撤退
エリック・リーバー、ダニエル・アツモン
つづきはこちらで…
「脳死」問題をめぐって、慶應義塾大学経済学部の教員で生命倫理会議のメンバーである高草木光一さんに執筆をお願いしました。
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「脳死」のパラドックス
高草木光一(慶應義塾大学教員)
6月18日、衆議院で臓器移植法改正案4案のうち「脳死=人の死」を前提とするA案が可決された。これから参議院でどのような議論が行なわれるのかはわからないが、「脳死=人の死」に向って大きく舵が切られたことになる。
つづきはこちらで…
8月15日を「終戦記念日」とする歴史意識は、戦後の政治支配者とマス・メディアの合作で、つくられつづけてきたものである。それは天皇の「玉音放送」(「御聖断」)により日本国民は戦争から解放されたという政治神話を再生産し続けるものであった。
こうした問題について、近年やっと批判的な歴史分析もなされだしてきた。この神話をつくりだしてきた、新聞自身に、こうした点への反省が、どの程度うまれているのか、まずこういう問題関心をもって、かなりの地方紙を含む、8月15日の社説に目を通した。
『日経新聞』には、降伏文書に署名した9月2日が国際的には「終戦」の日であることがふれられていたが、「八・一五神話」づくりの反省はなし。
『沖縄タイムス』は、この問題を、6月23日に沖縄戦が終ったとはいえない事実をも示しつつ、固有に沖縄の歴史(沖縄で降伏文書の調印は9月7日)にこだわることで、この政治神話を切り崩してみせている。『琉球新報』にも、こうした問題意識は示されている。残念ながら、他には発見できなかった。
▼自民党は二重の敗北を喫した
安倍政権は、参院選で歴史的な惨敗を喫した。自民党の獲得議席はわずかに37(改選議席64)、公明党の9(同12)と合わせて与党は48で、非改選も含めた議席は過半数(122)をはるかに下回る105に転落した。獲得議席37は、橋本が退陣した98年の44議席を下回り、土井社会党が躍進した89年参院選の36に次ぐ惨敗である。自民党は1955年の結党以来初めて第1党の座から転がり落ちた。比例代表の得票数は1654万票と前回(04年)よりも24万票減らしただけだが、投票率が2.09%アップした(投票数では300万人増)めに得票率は28.08%と1.95%下がった。
対して、民主党は60議席(改選議席33)を獲得し、野党全体で137議席と過半数を制し、参院では与野党逆転となった。民主党の比例代表での得票数は2326万票で前回を212万上回り、自民党の1.4倍に達した。得票率も39.48%と1.69%アップした。自民党批判票が民主党に流れたため、共産党は獲得議席3(改選議席5)、比例代表での得票数441万(前回から5万票増)、得票率7.48%(同0.32%減)に、社民党は獲得議席2(改選議席3)、比例代表での得票数264万票(前回から35万票減)、得票率4.5%(同0.87%減)にとどまった。
安倍自民党の敗因は、2つある。