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21世紀研究会
「21世紀研究会」という討論と研究の場をつくる提案
ピープルズ・プラン研究所運営委員会
2014年9月3日


21世紀に入って十年余、文明の破局さえありうるまったく新しい歴史状況に踏み込んだと実感されるこのごろではないでしょうか。世界大で何が起こっているのか、私たちはどこにいるのか、そこからどこに行くのか、行けるのか。私たちは、その問いの切実さを共有する有志による議論と研究の場を創り出したいと考えました。
最近をとってみても、2001年の9.11、2011年の3.11を経て、世界と日本の状況は大きく地滑り的変動に入っています。中東政策の失敗とリーマンショックを契機に、米国の世界覇権は衰退の方向に向かっています。米国、欧州、日本等の「先進国」経済は活力を失って投機的様相を深める一方、中国、インドなどの「新興国」がこれに取って代わって世界経済の基軸になるほどの条件はなく、環境・資源の制約のもとでグローバル資本主義は全体として混迷の度合いを強めています。
そしてここアジア太平洋においては、米国の力の低下を見すえながら、中国の海洋進出、新「中華帝国」への戦略展開が図られ、米中2国による「新しい大国関係」の構図が浮上してきています。対立と協調の2面性をもつ新しい米中関係のダイナミックな構築に対して、日本の安倍政権は、さしあたり対米依存、中国敵視の姿勢をとりながら、戦後日本国家の基調であった立憲主義、平和主義の原則を否定し、改憲、「戦後レジーム」からの脱却へと突進しようとしています。世界的な大変動のなかでこの安倍日本の暴走はなにを意味しているのでしょうか。
このような世界と日本の大変動を眼前にして、さまざまな社会運動に身を置く私たち活動者は目前の課題への取り組みに追われ、全体状況への認識を深める機会を持ち得ていないのではないか、様々な運動を関係づけ分野横断的な議論をする場が不足しているのではないか、また、アジアや世界の民衆運動と日本の運動とを結びつけていく回路を欠いているのではないか、さらには、現代世界の前提となっている20世紀の民衆運動や社会主義の歴史を総括する視点を見失っているのではないか、そう私たちは自問しました。
このような問題意識から、ピープルズ・プラン研究所では、「21世紀研究会」と名付けた継続的な集まりを立ち上げ、十分な時間をかけて大きな議論を行う場とし、関心ある多くの皆様の参加を呼びかけることにいたしました。
研究会を始めるにあたり、関心ある方たちに下記によりお集まり願い、相談会を持ちたいと思います。



21世紀研究会 準備会
日時:9月29日(月)19時
内容:研究会の主旨について、意見交換、方向性の確定

ここでの議論願のため、研究会について以下の要点を提案いたします。


1. 目的
 ・全体状況を認識し、変革実践へとつなげていく。
 ・諸運動内部の議論を交流させ、国際的な議論と連携していく。
 ・研究会の成果を様々な形で情報発信していく。


2. テーマ
1) グローバル―グローバル資本主義の現状と展望
      グローバルな人の移動
      グローバルな環境、資源の制約
      グローバル覇権の見通し:米中、BRICS、EU等の配置
2) アジア太平洋―米中関係、「新しい大国関係」、複合覇権
       米国覇権の衰退、軸足移動
       中国の海洋進出と新大国戦略、中国共産党体制の行方
       韓国、北朝鮮、東南アジアの動向
3) 日本―安倍政権の位置、日本の位置と方向
   戦後史総括(歴史修正主義)、対米関係、改憲路線
4) グローバルな政治主体―世界的な右派勢力台頭
イスラム武装ジハディストの攻勢
              南米の左翼政権、自主的経済圏、先住民族
世界社会フォーラム、労働運動、社会運動などの動向              
5) アジア太平洋のオルタナティブと民衆連帯
     ―アジア太平洋非軍事化、非核化
      反原発、反TPPの民衆連帯
      日本における新しい民衆運動の展望


3.研究会の進め方
・メンバーが各自の関心あるテーマを選び、報告して討論する。あらかじめ、共通に読んでおくべき文献などを指示し、また討論者を決めておく。
 ・専門的なテーマについては、必要に応じて適任者に報告を依頼する。
 ・開催頻度は原則として毎月1回とし、場合により適宜休会とする。
  時間は日曜の午後(1時?5時)、会場はPP研とする。
 ・可能なかぎり、成果を雑誌記事、ブログ、パンフなどに発表する。


戦後研究会
戦後日本の運動と思想を歴史的に検証する研究活動です。
社会運動研究会
日本と世界の社会運動を総括し、何を乗り越え、何を継承するべきかを研究・討論しています。

2007年より始めた 「『私』と戦後日本の社会運動」講座は、第1章(1970年代)、第2章(国際関係)、第3章(1980年代)まで終了しました。次章の企画は未定です。
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憲法をめぐる思想、運動および改憲をめぐる政府・国家の動きや論争などをとりあげながら、護憲ではない反改憲運動のための理論と思想を議論しています。

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