八月の戦後研の案内です。
小田実シリーズが続いています。どうぞ気軽にご参加ください。
日時:2009年8月26日(水)19時半?
場所:PP研会議室
テーマ:小田実その4
報告者:福岡愛子さん
読んでくるもの:小田実「難死の思想」
最低限、「難死の思想」を読んできてください。
この論文はさまざまな本に収録されています。
『難死の思想』文藝春秋
『戦後を拓く思想』講談社
などにも入っていますが、現在一番入手しやすいのは
『難死の思想』岩波書店(岩波同時代ライブラリー→岩波現代文庫)
かと思います。
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ピープルズ・プラン研究所 戦後研究会より
『新版 下山事件全研究』発刊のご案内
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六月半ば、佐藤一さんが亡くなられました。
ここ数年は戦後研究会の常連メンバーと言える存在でした。
もうお会いできないかと思うと、とても残念に思います。
佐藤さんの訃報記事は各新聞に載りましたが、どの記事も松川事件の元被告であったという紹介しかしていませんでした。
しかしそれは彼の前半生の一部に過ぎません。
松川事件の無罪判決を勝ち取ったのちの佐藤さんの活動も忘れられるべきではないはずです。
彼は、多くの弾圧救援や冤罪支援を行う一方で、占領・戦後史の研究を積み重ねてきました。
後者の最大の成果の一つが、『下山事件全研究』という著作です。
近年、改めて下山事件の「謀殺」論が跋扈していますが、佐藤さんの『下山事件全研究』は、30年も前(1976年刊)に「謀殺ではない(=自殺)」という結論を提示しました。
その主張はきわめて説得的です。
本書を避けて下山事件を語ることは許されないと私は思います。
しかし残念ながら、この本は長らく絶版・入手困難になっており、そのことが昨今「謀殺」論のはびこる一因ともなっていたように思えます。
その『下山事件全研究』がようやくこのたび復刊されることになりました。
今年は、下山・三鷹・松川事件から60年目にあたり、佐藤さんもはりきっておられました。
復刊された『全研究』を見ることなく佐藤さんは亡くなられてしまいましたが、彼の復刊に寄せる「まえがき」も間に合いました。
『全研究』は、私たちの手元に無事に残されたのです。
下山事件に興味をもたれている方や佐藤一ファンはもちろん、広く戦後史や報道の問題に関心のある方に是非読んでいただきたいと、著者(および出版元)に代わって宣伝したいと思います。
決して安い価格ではありませんが、頁数も多く、内容的にも大変読み応えのある本です。
『新版 下山事件全研究』の出版元はインパクト出版会。
アマゾン等、オンライン書店でも入手できます。
出版社、書店にぜひご注文ください。
また図書館などへの積極的なリクエストもお願います。
この本もそうですが、佐藤さんからは、歴史を書く際にきちんと当時の資料に立ち返ること、関係者に取材することの大切さを教えられたように思います。
わかっていてもなかなかやれることではありませんが、よく肝に銘じておきたいと思います。
なお、九月頭には、佐藤さんの遺著である
『「下山事件」謀略論の歴史』(彩流社)も出版予定です。
近年の下山事件「謀略論」への具体的批判が綴られています。
こちらもご注目ください。
(松井隆志/戦後研究会)
PPブログ新規掲載しました。
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サンジャポと橋下とBPO/山口響
放送倫理・番組向上機構(BPO)の「放送と人権等権利に関する委員会」が、TBSが日曜に放送しているバラエティー番組「サンデージャポン」(略してサンジャポ)の放送内容について、重大な放送倫理違反があったとの勧告を出した(毎日新聞の記事)。
続きはこちらで・・・
市民の意見30の会・東京主催
◎武藤一羊さんを囲む読者懇談会のお知らせ
テーマ:流動する世界と市民の選択
◆日時:8月14日(金)18:30?
◆場所:ピープルズ・プラン研究所
http://www.peoples-plan.org/jp/modules/tinyd1/index.php?id=5
◆参加費:500円
※『市民の意見』の読者でなくても参加できますので、どうぞ足をお運びください。
【連絡・問合せ先】
市民の意見30の会・東京
Tel:03?3423?0185
E-mail:iken30@mwb.biglobe.ne.jp
新規掲載しました。
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帝国の危機の中での「チェンジ」と「政権交代」
――どんな争点をだれがつくるかが勝負をきめる
武藤一羊(ピープルズ・プラン研究所運営委員)
2009年7月8日記
バラク・オバマが「チェンジ」を訴え、米国の建国の精神を呼び覚ます魅力的な弁舌の力で、何百万の草の根のアメリカ人の心を揺り動かし、大方の予想を裏切って当選し、アメリカ大統領に就任してから半年余が過ぎた。
続きはこちらで・・・
※この原稿は『市民の意見』No.115(2009/8/1発行)に掲載されたものです。『市民の意見』編集部の許可をいただき、ニュース発行を待って本サイトに掲載しました。
新規掲載しました。
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【今月のお薦め/つるたまさひで】
『夜明けのオバマ』に触発されて
2009年7月20日
テッサさんが岩波の『図書(2009・7)』に『夜明けのオバマ』という短いエッセイを書いている。このエッセイに触発されてオルタナティブについて考えた。つづきはこちらで…
7月の戦後研
日時:2009年7月29日(水)19時半?
場所:PP研会議室
テーマ:小田実・その3
報告者:佐藤功さん
読んでくるもの:小田実『世直しの倫理と論理 上下』岩波新書
新規参加者も歓迎です。
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今年6月30日を期限として、米軍はイラクの都市部から撤退することになってい
ましたが、その実態はいかに?
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名ばかりのイラク撤退
エリック・リーバー、ダニエル・アツモン
つづきはこちらで…
軍事衛星や商業衛星などの宇宙システムを駆使した、米国によるイラクとアフガニスタンへの侵略戦争が泥沼化する一方で、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)は米国の「脅威」に対抗するためとして、ロケット発射と核実験を立て続けに強行しています。これに対して麻生政権はミサイル防衛(MD)を初めて発動し、「敵基地攻撃能力」保有論さえ声高に叫ばれています。6月初めには、宇宙の軍事利用に道を開く「宇宙基本計画」が反対の声を無視して作られました。
世界恐慌の深刻化の中で、軍拡と戦争による危機打開を求める軍産複合体の動きも危惧されます。軍事利用を含む宇宙開発の拡大は、経済危機や気候変動に苦しむ人々に充てられるべき資金を浪費し、社会保障や教育、医療などを圧迫します。また、米国による原子力をエネルギーとした宇宙探査などの危険性も見過ごすことはできません。
他方で、来年5月の「核兵器拡散防止条約(NPT)再検討会議」を前に、米国のオバマ大統領が「核兵器のない世界」をめざす姿勢を明確にする演説を行うといった変化も生まれています。
宇宙軍拡をストップさせ、非核・共生の世界を築くには、どうしたらよいのでしょうか。「宇宙への兵器と原子力の配備に反対するグローバル・ネットワーク」のコーディネーターであるブルース・ギャグノンさんは、この問題に今もっとも透徹した見解を示している一人でしょう。
彼が8月初旬に、国際平和シンポジウム(広島)と「平和市長会議」総会(長崎)に招かれ来日する前後に、今年4月にソウルで開かれた「アジア太平洋のミサイル防衛に反対し軍拡競争の終わりを求める国際会議」への日本からの参加者有志や各地のMD反対運動などが協力して、「ブルース・ギャグノン・スピーキングツアー」(東京・名古屋・京都・福岡)を行います。ぜひ、ご参加ください。
【ツアー行き先一覧】
7月25日(土)18:00 東京(文京シビックセンター障害者会館3階AB会議室)
7月26日(日)13:30 名古屋(名古屋YWCA105号室)
7月28日(火)18:30 京都(キャンパスプラザ京都2階ホール)
8月11日(火)18:30 福岡(早良市民センター)
【スピーキングツアー実現のためのカンパを!】
市民が独立して行う今回のスピーキングツアーには、ギャグノンさんの交通費・滞在費・謝礼・宣伝費など、多額の費用がかかります。ツアーを成功させるために、ぜひ事前の資金カンパにご協力ください。(なお、残額が出た場合は「グローバル・ネット」に寄付します)
<カンパ振込先(郵便振替)>
◆口座名:スピーキングツアー実行委員会
◆口座番号:00120-8-567940 (一口1000円より。複数口大歓迎。)
【ブルース・ギャグノンさんのプロフィール】
米国メーン州で活動する平和運動家。1992年に「宇宙への兵器と原子力の配備に反対するグローバル・ネットワーク」を立ち上げた際の中心メンバーで、現在、同ネットワークのコーディネーターを務める。宇宙が戦争のためにどう使われているかを知らせ、宇宙の軍事化を止めるために世界中を講演などで駆けめぐる一方、地元メーン州のコミュニティ・テレビでパーソナリティを務めるなど、地道な草の根の活動も続けている。論文に「危険な宇宙レースの道を歩みだした日本」(『世界』岩波書店、2005年7月号)などがある。
【「宇宙への兵器と原子力の配備に反対するグローバル・ネットワーク」とは?】
1992年、米国による宇宙の軍事化と原子力を使った宇宙探査に反対することを目的として、「宇宙平和のためのコロラドスプリング市民」「平和と正義のためのフロリダ連合」など、米国の市民運動を中心に結成。
現在、ニュージーランド、オーストラリア、カナダ、チェコ、ドイツ、インド、日本、ノルウェー、ポーランド、ルーマニア、ロシア、韓国、スウェーデン、英国、米国にネットワークを持ち、毎年10月には「宇宙平和週間」を設けて、全世界で同時多発行動を繰り広げている。
「脳死」問題をめぐって、慶應義塾大学経済学部の教員で生命倫理会議のメンバーである高草木光一さんに執筆をお願いしました。
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「脳死」のパラドックス
高草木光一(慶應義塾大学教員)
6月18日、衆議院で臓器移植法改正案4案のうち「脳死=人の死」を前提とするA案が可決された。これから参議院でどのような議論が行なわれるのかはわからないが、「脳死=人の死」に向って大きく舵が切られたことになる。
つづきはこちらで…